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本日の提唱から

 「公案を通して本を読め」と言われます。これは公案に真理を見出し、それを自分のものにしてその眼から本を読みなさいということです。本にも真実を語るものと、そうでないものがあります。真理を自分のものとしていれば、本に語られている真実を自分の言葉として受け取ることができます。真偽判断も行っています。仏法はこの世の中の根源とそのはたらきを示しています。それを具体例で表したのが公案です。公案をものにすることは複雑な環境に見通しをつけ、対応への力をもたらします。(玄了)